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コラム

ナイガイカガクのお仕事

「水」に含まれる成分は水源、季節によって異なるため、ひとつとして同じものはありません。そのため、使用する水と目的に合わせた水処理が必要です。さらに、水に起因する障害は複合的に発生するため、どれかひとつを対策するのではなく、同時に対策を行なう必要があります。

1.腐食

腐食は、pH、溶存酸素、塩化物イオンなどの溶存物質が要因となり発生します。例えば、腐食により製造ラインの機器が減肉し破孔してしまうと、修理のために工場自体の稼働を休止しなければならず、交換費用だけではなく生産物のロスを引き起こします。

水質の腐食性とスケール性は反比例の関係にあります。つまり、腐食性が高いとスケール性は低く、スケール性が高いと腐食性は低くなります。地域差はありますが、一般的に日本の水は軟水寄りのため、腐食性が高いと言われています。

腐食は、防食剤を用いて金属表面に防食皮膜をつくることで抑制できます。さらに、水に起因するトラブルを防ぐうえで最も重要なのは水質管理です。当社では各種分析設備を取りそろえておりますので、分析結果を基に適切な管理方法をご提案いたします。

腐食で減肉した配管内壁
腐食で空いた穴

2.スケール

スケールとは、硬度成分(カルシウム、マグネシウム)やシリカなどが水に溶けきれなくなり、析出して機器や配管に付着した固形物のことです。その他にも、設備の腐食によって溶出した鉄や亜鉛が、腐食生成物として析出・堆積する場合もあります。

スケールは配管を閉塞させるだけではなく、熱伝導率が小さいため熱交換効率を下げ、エネルギーの浪費を招きます。さらに、付着したスケールが局部腐食を引き起こすおそれもあります。

防スケール剤には、スケールの析出抑制や、析出したスケールを分散させる効果があります。これにより、水処理薬剤を添加しない場合と比べて高い濃縮での運転が可能になり、補給水量を減らすことができます。

スケールは硬質であるため、一度付着してしまうと物理洗浄で除去するのは大変な作業になります。スケール成分に合わせた洗浄剤を用い、化学洗浄を行うのが望ましいでしょう。

スケールで閉塞した配管

3.スライム

スライムとは、冷却水中で繁殖した細菌、かび、藻類などの微生物群体に、土砂、塵埃などが混ざり合って形成される軟泥性汚濁物です。微生物群体は風によって大気から、あるいは地下水などの殺菌処理されていない水から、冷却塔内に侵入します。

発生したスライムがストレーナや配管に付着すると流量が低下し、熱交換器の伝熱表面に付着すると熱交換効率が落ちてしまいます。さらに、腐食を引き起こす原因になることもあります。そのため、殺菌剤などの防スライム剤を利用して、微生物が増殖しにくい環境をつくることが大切です。なお、レジオネラ属菌はスライム中で増殖するため、スライムを防止することは、レジオネラ属菌の増殖防止にもつながります。

すでに付着したスライムは剥離除去した後に、殺菌剤を利用すると効果的に除去できます。物理清掃では配管内部のスライムを除去することが難しいため、化学洗浄を行うこともおススメします。

スライム汚れが付着した冷却塔内部
洗浄作業後の冷却塔内部

4.レジオネラ属菌

レジオネラ症は、レジオネラ属菌が原因で起きる感染症です。肺炎のような症状が現れ、重症になり亡くなる人もいます。

レジオネラ属菌は河川や土壌など、自然界に広く生息している細菌ですが、通常は検出率、菌数は高くありません。しかし、浴場や冷却塔はレジオネラ属菌が増殖しやすい環境であるため、管理を怠ると菌数が増え、レジオネラ症の感染源となる場合があります。

レジオネラ属菌の対策としては、定期的な化学洗浄、継続的な殺菌処理が有効的です。しかし対策を行っていたとしても、稼働状況や季節などの影響により菌数が変動することがあります。定期検査でレジオネラ属菌数を確認し、適切な管理を行うことが大切です。

当社では、一般細菌数の他に、レジオネラ属菌の検査が可能です。また、抗レジオネラ用空調水処理剤協議会に登録された水処理剤を販売しております。

レジオネラ属菌の分析風景
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